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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter104 『風の声』 104-202


(夏樹を捕えていた、魔法の糸は。
いまだに、夏樹の四肢を、捕えているかの様だ。)

(それでも、少しずつ、立ち上がり。)

(ゆっくりとだが、歩くことが、
出来るようになると。)

(夏樹は、真っ先に、
望んだ。)

「青葉に、会いたい。」

(彩は、静かに頷いた。)

(夏樹が、もう一度、青葉に会えるよう。)

(彩は、特別な処置を施し。
青葉を、生前のままに、安置していた。)

「こっちよ。」

(彩は丁寧に、夏樹を案内した。)

トッ トッ・・

(FOTの屋敷には、皆が集っていた。)

(夏樹の帰還を喜び、一人の友を、
見送るためだった。)

シュンッ・・

(屋敷の奥に、その部屋はあった。)



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