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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter104 『風の声』 104-216


『それが、青葉の願いでもあるから。』

「僕の、願いだから。」

「僕は、変わらない。

信じ続ける。」

(夏樹は、目を開け。
木々を見つめた。)

***

(木々の向こうに、
微かに、朝の気配を感じる。)

サワサワサワッ

(風は、優しく。
夏樹の頬を撫でる。)

「・・・。」

(夏樹は、想いを堪え。
唇を噛んだ。)

『とても小さなものなんだ。

僕が必死に願い、守ろうとしたもの。』

『君が祈ったもの。』

(紺色から、ピンク色に色付く空が、
朝を告げる。)



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