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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter104 『風の声』 104-31
(湊吾は、腕時計を確認し。
端末に映し出される、計画の行方を見守った。)
『車は走り出した。』
『ふぅ・・。』
(湊吾の送った合図で。 盤面に広がる、
各所の者達が、動き出したことが分かる。)
『天気は上々。』
『親父。 俺にツキを分けてくれ。』
『今回ばかりは、命懸けだ。』
(窓の外、港町の景色に、湊吾は、瞳を輝かせた。)
(灰色に光る瞳の奥に、緑の輝きが揺れる。)
「一時間で、最初のポイントに到着します。」
(湊吾は、滞りなく、全てが動き始めたことを確認し。
後部座席の、依頼主に、微笑んだ。)
(余裕だと言えば、嘘になる。
これ程、大掛かりな仕事になるとは、思っても見なかった。)
(湊吾は、間接的に、国を動かす役目を、担おうとしていた。
FOTと、滝川の動かす“国の上層部”と、
どれだけ、連携出来るかは分からない。)
(だが、それらの者達と、裏社会の者達。
上手く繋ぐことが。 湊吾に求められていた。)
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