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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter104 『風の声』 104-42


***

『花を咲かせ。』

『光をもたらすのは・・。』

(“闇の魔女”リザの魂は。 二人の“王”を見ていた。)

キラキラキラッ・・

(今は眠る“闇の王”夏樹に、祈る様に目を閉じた後。
リザは、
青空の下に駆けて行く、“光の王”ソラを見守った。)

***

ガチャッ

ダッ!

「峠は越えたわ。

生きるのは、彼の意思よ。」

「あなたを一人になんてしないわ。

菖蒲君は強い子ね。」

(処置を終え、屋敷の医務室から、彩が飛び出した。)

(白衣に残る血痕に、汗。
深く息をつく、彩の様子から。 菖蒲が深刻な状態であったことが、
分かる。)

(静乃は立ち上がり、祈る様に組んでいた震える両手を解き。



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