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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter104 『風の声』 104-62


「何だよ。」

「寂しいのか?」

「お袋のところに行きたいか?」

(晴が心配そうに見つめるのを、名残惜しいのかと思った勝は、
からかった。)

「なっ・・。」

「迷惑だろ。

向こうに、新しい家族居るんだから。」

(晴は勝を見送り、勝は、背を向けながら、片手を振った。)

バタンッ

「ふぅ・・。」

(晴は、ドアの前に立ち、顔を上げた。)

「ぱこに電話だ。」

(必要なものを鞄に詰め、手早く身支度をする。)

(勝が出た後、晴が出かけるまで、そう時間はかからなかった。)

ダダッ ガタンッ

(晴は、引き出しの奥から、勝のお下がりのカメラを取り出し。
鞄に詰めた。)

トッ トッ



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