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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter104 『風の声』 104-65


(花子と真は顔を見つめた。)

「! わくわくするじゃん!」

「行こう♪ うちに来て!」

「お菓子あるよ♪」

(花子は、真と晴の手を掴んだ。)

「おいっ!」

「ったく・・。」

(晴は、花子に手を引かれ、後にする背にした真の家を振り返った。)

(風見市でも有名な豪邸は、門構えも立派で、
広い庭に、巨大な屋敷は。 奥へと続き。 門から見えない程だった。)

(自分との違いを強く感じながら、
晴は、隣で、花子に手を引かれる。 真を見た。)

(砂糖菓子の様に可愛いワンピースを着た真は、
ふわふわの長い髪を、なびかせている。)

(可愛らしい靴が、花子の家を目指しながら、立ち止まった。)

「はれくん・・。」

「パパ大丈夫かな・・?」

(真の瞳は、不安気に揺れた。)

「怪物・・、また出るかな・・?;」

(真の表情に、晴の胸の奥がきゅっと傷んだ。)



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