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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter104 『風の声』 104-66


「見極めようぜ。」

「オレ達で。」

(晴はまた、あの夜戦っていた人達が、
現れると、信じていた。)

***

「誠司!」

(聞き慣れた声に、背中から呼び止められ。
誠司は、向かおうとしていた足を止めた。)

(呼び止めた男は、息を切らし。 誠司の傍へ駆け寄った。)

「(はぁっ・・) 間に合ったか。」

「ったく、正面突破してどうするつもりだ。」

(詰め寄った勝に、誠司は一瞬驚いたが。
表情を硬くし、再び、前を向いた。)

「迎えにいかないと。」

(誠司の意思は、固かった。)

「誠司!」

(勝は、誠司の腕を強く引き、後ろに引き止めた。)

「私の息子です。」

「顔が見たい。」



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