HOMENovel
Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter104 『風の声』 104-7
「そして、国外の力ある者。」
(滝川の強い覇気に、鼓舞され、大臣の目は輝いた。)
「あなたとも?」
(二人が気に掛かる、あの者とは。 FOTの総司令官。 聖のことだった。)
(滝川は、聖を思い浮かべ、笑った。)
「想像にお任せしよう。」
「変化は僅かに始まっていた。
見極めることが、出来たかどうかだ。」
(時代の潮流に乗ることが出来るか。
見極めねばならない。)
(整え。 その時を待つ。)
『聖。 お前の思う通り。』
『“鍵”の力は、無効化出来るものか?』
『“鍵”の意思でコントロールさせるために。』
(大臣が問いかけた。)
「では・・、“鍵”の闇化は・・?」
トッ
(滝川は、分かり切った問いかけに答えるように、
詰まらないという表情を浮かべた。)
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』