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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter104 『風の声』 104-70


(勝は言うと、カメラを抱えた。)

「だが、良いのか?」

「なぜ、俺を選んだ。」

「まぁ、この世から消える覚悟は、持ち合わせているが。」

(勝は肩をすくめ、誠司に微笑んだ。)

「ただでは帰らないぜ。」

(勝に、青木は、鋭い瞳を向けた。)

「あなたには、情報を託したい。」

「人間でありながら、能力者に公平である者たち。」

(青木は二人を見た。)

「それが、我々の求める者です。」

(青木は、背後にそびえる、国会議事堂を示し、告げた。)

「滝川先生がお待ちです。」

(二人は息を整え。 重くそびえ立つ、議事堂を見上げ、
歩き始めた。)

***

「はぁ・・っ はぁ・・っ。」

「誰にも見られなかったね。」



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