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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter104 『風の声』 104-81
「!」
(重厚な扉を開き。 青木に案内された先に、
集う人々を見て。)
(誠司は、驚き、瞳を開いた。)
(先に、勝が声を上げた。)
「これは、これは、先生方。 お揃いで!」
(勝は、驚いたなと、誠司と顔を見合わせた。)
(面白いことになったと、勝の全身は踊っていた。)
「・・・。」
(だが、誠司は、険しい表情で、面々を見つめ。
中央に居る、滝川に向かい、言い放った。)
「ここで高みの見物ですか?」
(誠司の声には、憎しみが籠っていた。)
「一刻も早く、救い出すべきでは?」
(簡単に行かないことを、誠司も分かっていた。
だが、こうしている間にも、夏樹の命は消耗し。
取り返しのつかないことになったら。)
(冷静で居なければならない。 だが、責任のある大人たちが、
こうして、安全な場所に身を置き。
成り行きを見守っている様が、許せなかった。)
「お気持ち、お察し致します。」
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