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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter104 『風の声』 104-85
(誠司は苦い表情をした。 変革を起こすには、
必要なことに思えた、だが、簡単な事ではない。)
(実現することと引き換えに、夏樹に待ち受ける困難を思えば、
胸が痛んだ。)
「・・・、革命か。」
(だが、今欲しいのは、そんな答えではなかった。)
(誠司は、目を閉じ。 額を手で覆った。)
「石垣の策をも利用しようとしているのか。」
(勝は、爛々と光る瞳で、滝川を見た。)
『俺をここへ呼んだ理由が分かった。』
(勝は、自分だけが得られる、特ダネを、報道出来る喜びに、
湧いていた。)
「“鍵”の存在は大きいようだな。」
「だったら、とっとと助けてやろうぜ!」
「ぐずぐずしている暇はねー。」
(勝は、能力者の存在を、隠し通して来た国と、
私欲を満たすために、能力者を利用し、国税を注ぎ込んだ施設の存在を暴き。
能力者を守ることが、共存する道を見出すことが、
自分の役割だと感じた。)
(信じる者が居るかは分からない。)
(勝は、誠司の痛みを感じ、夏樹を案じた。)
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