HOMENovel
Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter104 『風の声』 104-97
「そっちのお出ましか?」
「あぁ?」
(翼は遠く、視界に、巨大な白い橋を収め。 真夏の太陽に
眩しく輝く反射光と、海風に目を細めた。)
ガシッ
「ったくよ〜・・、予定外のことは、
やめてほしいぜ。」
「こっちは、混乱に乗じて。
情報を売ってきた奴の。
出所を知りてーんだ。」
(翼は苛立ち、整った、短く白い髪を掻きむしった。)
「そこは通ってもらわにゃ。
シナリオは変えてくれるな。」
(サングラス越しに、翼は。 開いた車の窓から、
前方の、白い橋を見た。)
「良いもんが見れるぜ。」
「白竜。」
(白竜は、助手席から振り返り、
不思議そうな顔をした。)
「は?」
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』