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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter104 『風の声』 104-98


「人間で、良かったと。」

「思うね、俺は。」

(翼は、サングラスを光らせ。 ニヤリと笑った。)

***

「静かに。」

スッ

(沙羅のしなやかな、指先が。
反町の肩に触れた。)

「!」

「沙羅殿!」

(反町は驚き、紫色の瞳で瞬いた。)

(沙羅は、反町の腕を解き。
その身を車窓へ。 敵の方へ、向けた。)

「窓を開けてくれ。」

(沙羅は湊吾に言うと、艶やかな瞳で、
微笑んだ。)

『!』

(湊吾は頷き。 運転手に指示し、
沙羅のために、窓を開いた。)

ゴウッ・・!



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