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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-117


「けど、僕のせいで。」

「“時の欠片”が“闇”に変わる。」

「僕は、風を使う能力を持っていた。」

「それを使うことで、“闇化”が起こり、“時の欠片”を持つ人々を・・。」

「怪物のような姿に“闇化”させてしまうんだ。」

(一人の女生徒が勇気を持って、声を上げた。)

「・・、昨日の怪物?」

(ソラは、教室の後方から答えた。)

「いいや。 あれは、俺の国の、

俺の本当の国、エアリエル国の魔物だ。」

(ソラの声に、クラスメイト達は、振り向いた。)

「風見市の、海の上に、通路が開いている。」

(ソラは、夏樹と同じ道を辿り、左右の席のクラスメイト達を見ながら、
中央の通路を、前方の教壇に向かい歩いた。)

(ソラは、言いながら。 左手で、校庭の向こうに開ける大きな窓を、
指さした。)

「あの海の上だ。」

「信じられるか?」

「きっと、信じられないだろう。」



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