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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter105 『風と共に』 105-122
「夏樹くんの話は、本当よ。」
(クラス中を静かに見つめていた、担任の静乃が、
口を開いた。)
「私も、皆に本当のことを話していなかった。」
「皆を守りたかったの。」
(静乃は、穏やかな表情を浮かべ。 一人一人、愛しむ様に
生徒を見つめた。)
「先生・・。」
(夏樹は、静乃を見つめ。 静乃は夏樹に優しく頷いた。)
「私は、国家機密組織、Fragment of Timeのオペレーターをしているの。」
「この学校の先生をしながら。」
(明るい茶色の髪が、くせづき、肩に軽やかに揺れる。)
(誰かの気持ちを明るくしたい願いから、
いつも選ぶ、お気に入りの花柄のスカートが、ふわりとなびいた。)
「いつか皆に、話したいと思っていた。」
「こんな形ではなく、皆の安全が、保てると分かった時に。」
(生徒想いの静乃は、生徒から慕われていた。
静乃の皆を思う表情から、嘘だと感じる生徒は居ない。)
(それでも、生徒たちは、この事態を、にわかに受け止め切れずに居た。)
「先生が・・?」
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