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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-123


(静乃は、頷き。 微笑み、教員机から、一歩前へ。
生徒たちの方へ、近づいた。)

「私も、皆と同じように。 不安に思っている。」

「でも、自分が出来ることがあるならば。」

「FOTのメンバーの様に、最前線で戦う人たちの、

力になりたいと思ったのよ。」

(静乃は、柔らかに微笑みながら。)

(真実を受け止めてもらうために。)

(心を動かしたくて。)

(自らの想いを吐露した。)

(教師としてよりも、一人の人間として。
生徒と同じ目線で。 心に寄り添いたかった。)

「先生は、皆と同じ人間よ。」

(静乃は、両掌を合わせ。 祈った。)

「でも、夏樹くんのように、能力者も居る。」

「それに、ソラくんのように、異世界から来た人も。」

(静乃は、微笑んだ。)

「皆なら、分かるわね。」

「彼らと一緒に過ごした。 皆なら。」



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