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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter105 『風と共に』 105-126
「・・本当なんでしょう?」
「音々の言っていた。 青葉っていう、友達のこと。」
「それに・・。」
「美菜がケガしたこと。」
(静乃のことは信頼したい。 夏樹のことも、
悪い人間だとは思えない、それでも。)
(恐怖に打ち勝つことが、難しい生徒が大半だった。)
(夏樹は頷いた。)
「あれは、僕に“闇化”をおこさせようとして、
僕を狙ったものだ。」
(深い紺色の瞳は、滲み。 自分へ憎しみをぶつける涼を
見つめた。)
「僕は、今、風の力を使えない。」
(涼の怒りは、収まらなかった。)
「てめぇ・・!」
(駆は、涼を押さえ続け。 ソラは、盾になるように、
夏樹を前から抱き留めた。)
「夏樹、充分だ。」
(ソラは、夏樹の気持ちを思うと、それ以上
風を失ったことを、語らせたくなかった。)
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