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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-131


「能力者が居なければ、“闇”という病は発生せず。」

「“時の欠片”を得ることが出来る。」

(石垣の言葉は、不思議な恐怖と、魅力を持って、
聴く者に届いた。)

「“時の欠片”を得ることで、

国民の生命と、健康を維持し。 多大な国益を得ることが出来る。」

「そのために、国民の一人一人に協力を願うものであります。」

(石垣は、一呼吸置き。 自らの言葉の
魔力の浸透を確かめるように、満足気に、黒い瞳で画面を見据えた。)

「政府は、能力者を管理し、

“闇”を起こす可能性のある能力者を、政府の保護領域内に

留めて来ました。」

「しかし、国家機密組織、Fragment of Timeが、

法律に背き、国民の安全を守る為の、

領域である一線を越え。 皆様の生活、命を脅かす、

“闇”という病を発生させています。」

(FOTを知る者は、会見を聞き、戦慄していた。)

(予想出来る、最悪の事態が、起ころうとしていた。)

「とりわけ、“闇”の発生源となる、FOT No.3である能力者を、確保する必要があります。」



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