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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-134


(石垣を、そうさせてしまったのは、夏樹だった。)

「う・・っ。」

(夏樹は、堪えられず、画面から目を逸らした。)

***

「また、風見市でも、多くの市民が負傷した。」

「“闇化”のもたらす、人体への影響、詳細は分かっていません。」

「“闇化”の拡大を防ぐために、断じて守る。」

「我々政府には、優秀な対能力者用、特殊部隊員がおり、

皆様の安全を守ります。」

(石垣は、堂々と。 そしてまやかしの、正義感にあふれ。
国民を扇動した。)

「正しい情報に基づいて、冷静な行動を。」

「私たちの暮らしは一変しました。

しかし、不安の中にも、希望があります。」

「我々は、力を合わせ。」

「能力者との戦いに打ち勝ち、乗り越えることが出来ると、

確信しております。」

(会見場には、拍手が鳴り響いていた。)



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