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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter105 『風と共に』 105-137
(白の口調は、いつも通り、穏やかだった。
しかし、その目は、強い決意に燃えた。)
「真実を〜・・。 知る人は〜・・、限られてる。」
「僕たちはまだ・・、やるべきことがあるね・・。」
(艶は、白の強く抱き留める腕の中で、涙で滲む、黒い大きな瞳を開いた。)
「白・・。」
(白は、微笑み頷いた。)
(白は、絶望するのではなく、真実を知る者として。
能力者として、出来ることをすると決意した。)
「ああ・・、そうじゃな。」
(艶も頷き、小さな手で、白の手を取り。 立ち上がった。)
(人々は、混乱の中に投げ出された。
長く暗い時代の中で。 光となる力を、灯し続ける必要がある。)
(白と艶は、決意を新たに、混乱する人々の波の中で、
巨大モニターに映し出される自分たちの姿を、
振り払うように。)
(自らの意思で、走り始めた。)
(モニターに公表される姿は、自分たちの本当の姿では無い。)
(捻じ曲げられた情報とニュースが、画面の中で繰り広げられていたが。)
(真実は、画面の外の現実の中にあり、
自分たちの中にあった、そして、
人々は、偽りの真実を与えられ。 守られることなく、“闇”と対面する。)
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