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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter105 『風と共に』 105-139
(FOTの屋敷の大広間で、FOTメンバーは、晃を中心に、
即座に立ち上がった。)
「あなたも。」
「我々も、風見市へ向かう。」
「他の者たちと、協力し、人々を守ろう。」
(晃は、鋭く、切れ長の瞳で、モニターに映る自分たちの指名手配書を
睨み。 誠司に答えると。)
皆に、微笑んだ。)
「皆、不本意だが、このような事態になった。」
「だが、我々は、変わらずに。」
「これまでと同じく。 務めを果たそう。」
(晃は、国に敵意を見せるわけでもなく、微笑んでいた。)
(長身で長い手足の晃は、艶やかな光沢の黒い上下の服に
身を包んでいた。)
(黒色は晃の覚悟の色であり、張り詰めた覇気を纏う。)
(それでも、これまでの晃とは変わる笑顔を見せていた。)
(聖が去った今、FOTを継続し、人々を守ることは、
晃の使命でもある。)
「晃。」
(立ち上がった晃に、光が苦し気に呼び止めた。)
「すまない、俺のせいだ。」
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