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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-142


「だが、俺たちも、これまで。」

「何もして来なかったわけじゃない。」

(晃は、集うFOTメンバー一人一人の顔を見た。)

(その場に居ないメンバーへは、通信機器の画面越しに、呼びかけた。)

「白、艶、葵、光、数馬、剛。」

「そして、夏樹。」

(風見市に居るメンバーへ、そして教室に居る夏樹に。)

(晃は、声援を送った。)

「負けるな。」

「自分の道を信じろ。」

(晃は、皆の行動は正しく、マスコミや世論の言葉に、
真実が歪まないことを、訴えた。)

「聖は、道を切り開こうとして来た。」

「あいつのやり方は、少し乱暴だった。」

「だが、“道”はこうして、まだ、

俺たちの前に残されている。」

(晃は、FOTメンバーは、
聖の残した空間通路を渡り、風見市に向かった。)

(聖の力は、消えていなかった。)



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