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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-146


「俺たちを巻き込むなよ!」

「俺たちは、平和だった。」

「お前が来るまでは。」

「こんな、漫画かアニメみてぇな、あり得ねーこと、

起こらなかった。」

「はい、そうですかって。 信じられるかよ・・!」

(涼の、赤い瞳は、涙に滲んだ。)

「ここは、何もない、小さな田舎町だぜ。

それがどうだ、テレビも、ネットも。」

「大騒ぎだ。」

「この街は、国に見捨てられた。」

「“闇”って何だよ。」

(涼は、滲む瞳で、笑った。)

「俺たちは、もう助からないんだろう?」

(涼は、夏樹を睨んだ。)

「お前は、知ってた。」

「こうなることを、知っていたのに。」

「この街に近づいたんだ。」



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