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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-155


「僕は、Fragment of Timeのことを、大事に思っていた。」

(話す、紺色の瞳は、滲み。 涙が零れた。)

「僕たちは、分かり合えないだろうか・・。」

(透き通る、深い紺色の瞳は。 涼を真っ直ぐに見つめ。)

(あふれ出す涙は、次々と。 水に濡れた頬に流れ、
涼の心を揺さぶった。)

「僕の過ちのせいで、道を閉ざし。」

「FOTを悪にした。」

(夏樹は、言葉を絞り出した。)

「君と、進む道が、あったかもしれないのに。」

「僕が、閉ざしたんだ。」

「本当に、すまなかった。」

(それでも、まだ。 道はあると、思いたかった。)

ジジッ・・

《能力者は、政府の保護領域内から、出ることを禁止されており、》

《Fragment of Timeが、これに違反し。》

《“闇”という病を発生させていると発表しました。》

《現在、政府は“風見市”を閉鎖。》



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