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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-156


《“闇化”の発生は、拡大する恐れがあることから。》

《厳重な警戒を続けています。》

(絶えず、テレビやネットのニュースが流れた。)

(ざわめきと、混乱と恐怖。)

(膨大でショッキングなニュースに溺れ。
真実を手繰ることは難しい。)

「僕と、僕たちと、

この街を守るために。 一緒に戦ってくれないか?」

(夏樹は、涼に告げた。)

「!」

(思いもしなかった、夏樹からの言葉に、
涼は、言葉を無くした。)

(それは、自身が、認められたように思えた。)

「・・っ。」

(だが、涼は。 思いを噛みしめ。
最後に紫苑を一瞥すると。)

(夏樹の視線を振り切るように、
教室を飛び出した。)

ガッ バタバタッ

(最後に、自分の話を聞いていてくれた、
涼が、教室を去った。)



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