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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-163


「怖い・・。」

「夏樹くん・・。」

「がんばって。」

(紫苑は、震える両手を握りしめた。)

(自分も、恐れている時ではない。 紫苑も、立ち向かおうと、
ソラと共に、前を見た。)

(紫苑と、夏樹の思いを、掻き消すように。
ニュースは、世界を駆け抜けた。)

《ニュースをお伝えします。》

《政府は、本日午後、》

《特別国家機密法第二十三条に基づき、国家非常事態を宣言。》

《国内、国外の能力者の汚染による。》

《“闇化”が発生していると、発表しました。》

《現在、最大の汚染領域となっている、風見市を閉鎖。》

《特殊部隊が、対応に当たっています。》

《しかし、能力者が妨害する恐れがあるため。》

《警戒を呼び掛けています。》

《感染拡大を防ぐため、国民の協力が必要です。》

《“時の欠片”の存在、また、“闇化”が与える人体への影響について、》



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