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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-175


「もう一度、何が正しいか。」

「考えてほしい。」

(誠司は、娘である、紫苑や、幼い蒲公英の顔を、
思い浮かべて、語り掛けた。)

(大人だけでなく、娘たちの様な子供たちにも、
自分自身で感じ、考えて欲しかった。)

「風見市は、我が国には、

この危機を、乗り越えるための、備えと力があります。」

「落ち着いて、私の話を聞いて下さい。」

「これまでも、風見市は、能力者である、

Fragment of Timeと共に。」

「この街と、人々を守って来ました。」

「彼らが、陰ながら活動していたのは。」

「今回の様な、混乱を防ぐためでした。」

(誠司は、真剣な眼差しで、画面の向こうの人々に語り掛けた。)

「真実を、語ることが遅れたことを、

深くお詫びします。」

「皆さんに、受け止める準備が出来るのを、

待つためでした。」



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