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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-178


「戦うべき相手を、見誤らないように。」

「私たちは、国と争うのでも、能力者と争うのでもない。」

「この困難に対して、

人間同士で、争ってはいけません。」

(誠司は、語気を強めた。)

「報道の皆様も決して、不安を煽らないように。」

「事実を伝えてください。」

(誠司は、視線で、カメラ前に待機している、無数のマスコミ関係者を
見つめた。)

「能力者は、危険な存在ではない。」

「“闇”を抑え、“闇”を無くすために、

この街と、この国を。」

「守るために、今も懸命に戦っています。」

(誠司は、手元の資料を見つめ、
画面の向こうの人々に、伝わることを願い、訴えた。)

「これまでも風見市は、“闇”の危険から守られて来ました。」

「それは、Fragment of Timeが、この街に居たからです。」

「今、風見市は、“時の欠片”と“闇”を巡り、

外界と第二国政府から、攻撃を受けています。」



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