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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter105 『風と共に』 105-192
(特殊部隊員が、風見市内の、ある家を目指し、
移動して行く様子を、カメラは捉え、中継した。)
「パパ・・。」
(紫苑も、心配そうに誠司を見守っていたが、次に映し出された景色から、
特殊部隊が、どこに向かっているのか、察した。)
「大変・・!」
「街に居る、ソラくんに、連絡するわ。」
(紫苑は慌てて、動き出そうとした。)
(同時に、ソファーから立ち上がった夏樹は、玄関へ、走り出していた。)
「! 夏樹くん!」
(携帯を手にした紫苑の傍を、夏樹は、瞬時に飛び出し、走り去った。)
「待って・・!」
(紫苑は驚き、携帯を手にしたまま、立ち止まった。)
「わたしが。」
(千波は、端末を片手に、即座にソラとFOTに連絡を取った。)
「・・夏樹!」
(同時に、千波は、駆け出して行く夏樹の、深い紺色の髪がなびく、
後姿を見送った。)
ガチャッ・・!
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