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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-193


(追いかけても、夏樹を止めることは出来ない。
千波は、そう感じた。)

ピッ

「・・もしもし、ソラくん?」

「・・うん。 お願い。」

(千波が告げる前に、ソラは状況を知り。 晃やFOTメンバーと共に、
動いていた。)

ピッ

(千波は、通信機を切った。)

(落ち着こうと、一呼吸置いた。)

「大丈夫。 必ず、皆帰って来るわ。」

「わたしたちに、出来ることをしましょう。」

(千波は微笑み、紫苑と桜に頷いた。)

「うん。」

(紫苑も頷き、キッチンへ向かった。)

「パパ・・?」

(その時、物音に気付いた蒲公英が、
紫苑の足元に抱き着いた。)

「パパも、夏樹お兄ちゃんも帰って来る?」

(蒲公英は、不安気に、紫苑を見上げた。)



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