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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter105 『風と共に』 105-209
(明るいスーツに身を包んだ男が、夏樹の腕を掴んでいた。)
(サングラスを掛けた大柄な男。 たくましく、その腕を、
夏樹は振りほどけなかった。)
「翼・・。」
「あなたが・・。」
(見上げるほどの男が、夏樹の両腕を掴み。
サングラスの奥から、にやりと見下ろした。)
「お初にお目にかかるな、No.3」
「ここを、通すわけには、行かないぜ。」
(驚く夏樹を掴んだまま。
翼は、背後に立つ、白竜と呼ばれる男に、目をやった。)
「!」
(白竜は、翼よりも大柄で。 倍程もある肩幅に、たくましい筋肉。
スーツ姿であるが、警察よりも、通してくれそうになかった。)
「翼様、早く、奥へ。」
「特殊部隊と、マスコミが来ます。」
(三人は、美菜の家の前に居た。)
(見る見るうちに、人波がこちらに向かって来る。)
(マスコミを引き連れた、特殊部隊が。 夏樹と接触した美菜に、
“闇化”の可能性があると予想し。 隔離の為、捕らえるところを、
生中継していた。)
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