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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter105 『風と共に』 105-211
「任せろ。」
(翼は、ニヤリと笑った。)
(柄が悪く、粗雑な様子は、組織の人間の風格があり、
恐ろしい。)
(風見市を根城に活動する、許されざる組織に、翼は所属していた。
組織のボスである、灰慈に認められ。
翼は、組織の人間であると同時に、警察官だった。)
(裏社会と表社会の狭間で生きる、翼は。
能力者と人間の狭間で生きる、夏樹に、理解を示していた。)
(そして、聖や、FOT、滝川の目指す世界に、
協力するつもりだ。)
「焦るな。」
「俺達には、俺達のやり方がある。」
(翼は、白竜に合図すると。
二人は、夏樹をかばい、マスコミや、特殊部隊の目から
夏樹を遠ざけた。)
「・・!」
「でも・・!」
(翼は、大きな手で、夏樹の口を閉ざし。
白竜は、夏樹を生け垣の向こうへ、押し込んだ。)
『!』
(翼は、背後から夏樹を包み込み、
離そうとしない。 夏樹は、身動きが取れぬまま、遠く生け垣の先を見つめた。)
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