HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-219


(告げる氷置と、母親に、すがり付き、震える美菜を見て。
須藤の心も決まった。)

『世の中は、俺が思うよりもっと、歪み始めている。』

***

ピルルッ

「おっと、無事に、彼女は警察に保護された。」

「これで良・・、」

「おい!」

(翼の携帯に、美菜を無事保護した連絡が入ったと同時に、
不意を突いて、夏樹は、翼の手を逃れ。)

(白竜の制止を振り切り、黒い腕時計の自動空間結合を作動させた。)

ゴオッ・・!

「夏樹・・!」

(しまったと思った、翼が、手を伸ばした先で。
空間通路の扉に、夏樹は飲み込まれ、消えた。)

シュンッ・・!

(淡く、黄色に煌めく、光の柱が目の前に立ち上り、
瞬時に消えた。)

「ああ・・。」

「立ち止まっては、居られないか。」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ