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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-230


(永遠、トワと呼ばれる少年は、いくつもの時代を生き。
時を見守る役目を得ていた。)

(空の国、エアリエル国と、フェルゼンの故郷、月の国、ルナ国。
どちらにも、影響を与えた、トワは。)

(地上の国に居る、夏樹にも。 関わることになる。)

シャラン・・

(トワの、星屑を散りばめた、美しい靴が。
透明な、時の狭間のガラスの様な道の上に、輝く砂の、足跡を残した。)

【君の苦しみが、癒えるまで。】

【僕が、預かろう。】

(トワは、そっとガラスの道を歩き。
そこに、落ちている、小さな物を、拾い上げた。)

(トワは、わずかに歩く間に、年を取り、
落ちていた、壊れた機械仕掛けの、青色のひよこを拾い上げた時には、
青年の姿になっていた。)

【壊れてしまったね。】

【いつか、君が必要になる時が来る。】

(瞬き、見つめる、トワの透き通る瞳に、破壊されたひよこが映った。)

(透明な肌の指先で、胸元に抱きかかえると。
トワの星屑を散りばめた、美しい睫毛に、施された宝石が、七色に煌めいた。)

【君が、彼らを。】

【僕のもとへ。 物語の終わりへ、連れてくるだろう。】



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