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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-252


「はぁ・・っ。 ごめん、ソラ。」

「ありがとう。」

(深い紺色の瞳から、大粒の涙が零れ、
夏樹は、ソラに、深く頭を下げた。)

『どう詫びればいいのか、分からない。』

『こんな風に、向き合ってくれる人達が居るのに、

僕は、何をしようとしていた。』

『苦しみから、僕は逃げない。』

「答えを見つける。」

(ソラは、夏樹を見つめ。)

(水色の瞳を、煌めかせた。)

「これからだ。

俺たちは、これからだ。」

(深い紺色の瞳は、滲む水色の瞳を見つめ返した。)

「ああ・・。」

コォォーッ

シュオッ・・!

(その時、空間通路を抜けて、もう一人、大きな黒い人影が、
夏樹の前に降り立った。)



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