HOMENovel
Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter105 『風と共に』 105-26
(菖蒲は、資料を運ぶのを手伝った。)
(夏樹は、微笑み。 菖蒲を見つめた。)
「簡単に、答えは見つからないな。」
(深い紺色の瞳が、笑っていることに、菖蒲の心は波打った。)
「そんなことは、ありません。」
(菖蒲は、確信していた。)
「必ず、見つかります。」
(菖蒲は、自信に満ち。 僅かな疑いも、持って居なかった。)
「うん。」
(夏樹は、そういう菖蒲が。 傍にいることが、嬉しかった。)
(二人は、連れ立って、部屋を出ると。 細い廊下の向かい。
アパートsnow dropの二階にある、一つの扉をノックした。)
「は〜い!」
(中から、ソラの元気な声がする。)
(ソラとミイ、ピュアは。 二棟並ぶ、snow dropのアパートの
夏樹の部屋のある棟で。 数ある部屋を借り、共に暮らすことにした。)
ガチャッ
(扉を開いた途端。 賑やかな声と、笑顔が振り向いた。)
「夏樹!」
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』