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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter105 『風と共に』 105-276
【この遠い、空の向こうから。】
【わたしは、愛し続ける。】
【それが、それだけが。】
【わたしに出来ることだから。】
(異世界、エアリエル国の闇の魔女。 フェルゼンに愛されたリザは。
ただ一人、自国の王子。 ルイのことだけを愛していた。)
(ルイは、地上の女性。 千歳のことを愛していた。)
(決して叶えられない想いが、フェルゼンを狂わせた。)
(フェルゼンはリザの亡骸を手にし。 復活を望み、“闇”の力を注いでいるが。)
(リザの心は、今でもルイを。 その子供である夏樹のことを。)
(愛しんでいた。)
(フェルゼンによって、紫苑に掛けられた呪いは。
紫苑が夏樹を想う気持ちに呼応し。 リザの想いを、紫苑に届けた。)
***
(雨の中、一行は。
桜ヶ丘に戻って来た。)
(その姿を見て、桜ヶ丘を警護していた。 氷置、須藤たち警官も安堵した。)
ザーッ・・
(桜ヶ丘の上に。 snow dropの明かりが見えた時。
夏樹の心は、波打った。)
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