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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter105 『風と共に』 105-28
「俺たちが記憶を失っていたように、フェルゼンは、
実体を失って、使える力が弱まって。」
「地上では、善っていう、子供の姿になってしまうんだ。」
(ソラは、輪になる皆に向かって話した。)
「だけど、エアリエル国で言う、魔法のような力が働いて。」
「俺やミイが、地上の人のように。 この社会に溶け込んでいるように。」
「あいつも、地上に存在していて。 それを防ぐことは出来ない。」
(水色の瞳が、真剣に見つめた。)
「第一国の女王、沙羅が居ることで。 抑止力になるだろうって、
言っていた。」
(ソラは考えた。)
「フェルゼンは危険だ・・。 破壊にためらいが無い。」
「善の姿で、留まっているうちに。」
「“闇化”が再び起こり、奴に力を与える前に。」
「“鍵”の呪いを解きたい。」
(ミイが、不安気に尋ねた。)
「善っていう、男の子も。 “鍵”のことを知っているのでしょう?」
(ソラが頷いた。)
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