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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-294


(ソラの水色の瞳は、嬉しそうに、食卓の明かりを映し、微笑んだ。)

カチャッ・・

(夏樹は、湯気の上る、厚焼き玉子を箸で摘まんで食べた。)

「美味しい。」

「手作りの料理は、どんな時でも、美味しいな。」

(胸がいっぱいで、込み上げる涙に。 なかなか飲み込めない。)

(微笑み、涙を零しながら。 夏樹は、温かな白米を口に運んだ。)

『生きると、決めたのだから。』

(夏樹の様子に、皆の胸も熱くなった。)

(決して楽観は出来ない。 戦いの火蓋が、切られたのだから。)

「話そう。 話そう、夏樹。」

「一緒に居よう。」

(ソラも、ミイ、ピュアも。 紫苑も、菖蒲も。 桜も、誠司も、蒲公英も。)

(晃も。 FOTや、市内外の能力者。 警察、政治家。 様々な協力者と、
連携しながら。 今夜は、snow dropに留まって居た。)

「ありがとう・・。 皆。」

(夏樹は、皆の温かさに、心から感謝した。)

『元気が出るのは、友達の元気な姿を見た時。』

(夏樹は、今を噛み締めた。)



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