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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-3


(静乃は微笑み、ドアに向かった。)

「呼んできますね。」

(沙羅は、立ち上がり、微笑んだ。)

「構わぬ。 わらわが迎えに行く。」

シャランッ・・

(花の髪飾りが揺れた。)

「ここは、心地良いの。」

「聖の。」

「神の力が、満ちておる。」

(沙羅は、静乃を残し。 屋敷の窓から、森の中に立つ、少年の人影を、
見つめた。)

トッ トッ

(風格ある白亜の洋館。 白い四本柱の玄関から、
外へ出ると。)

(涼しい風が、沙羅を包んだ。)

『あれが。』

『聖の。』

『命より惜しいもの。』

(沙羅は夏樹に近づき、深い紺色の瞳が、
こちらを見ると。 その気配に息を飲んだ。)



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