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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-31


(夏樹は、頷いた。)

「ああ。」

(夏樹も、ソラと同じ気持ちだった。)

『いつ、僕の時は終わるのだろう。』

『不安が無いと言ったら、嘘になる。』

(だが、ここを離れ、逃げるつもりはない。)

「僕の出来ることをする。」

「もし、すべてを積み上げて。

答えが見つからなかったら。」

(夏樹の言葉に、ソラは、咎める表情をした。)

「それでも良い。 それでも、良いんだ。」

(夏樹は、笑っていた。)

「もし、今あることに感謝して。

誰かのために、生きられたなら。」

「答えを、見つけられるかもしれないと、

思うんだ。」

(ミイの胸は、きゅっと痛んだ。)

「夏樹さん・・。」



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