HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-32


コンコンッ

(扉をノックする音がし。 紫苑が温かなお茶と、お菓子を持って、
部屋にやって来た。)

「みんな、どうぞ。」

(紫苑は、自身と。 皆を励ますように、微笑み。)

(お茶を振る舞った。)

(菖蒲も立ち上がり、紫苑を手伝い、給仕した。)

(皆、心を強く保とうとした。)

『“欠片”と“闇”を想えば、』

『青葉のことを思い出した。』

『言葉にすれば、きっと。』

『涙が出てしまうだろう。』

(皆は、夏樹の資料と。 中央に、輝く。)

(一粒の“時の欠片”を囲み。 輪になって座っていた。)

(それは、青葉の残した、“時の欠片”だった。)

『青葉・・。』

(夏樹は、涙を堪えた。)

(ソラは、誓うように。 その輝きを見つめた。)

「明日から、忙しくなるぞ!」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ