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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-33


(ソラは、言うと同時に。 突然、何かに気づいたように、
声を上げた。)

「ああ〜〜っ!!」

(びっくりして、ミイが飛び起きた。)

「きゃっ!/// 何っ!?」

(ソラは、夏樹の顔を見た。)

「宿題やってねー!!」

(夏樹も声に驚いたが。 紺色の瞳で瞬くと。
何だそんなことかと、肩をすくめた。)

「え・・? まさか、夏樹、宿題終わってんの?」

(ソラは、信じられないという顔つきで。
ビー玉の様に大きく、輝く。 水色の瞳で、夏樹を間近に覗き込んだ。)

「僕は、終わってるよ。」

「怪我している間、屋敷で寝ているだけだと思った?」

(紺色の瞳は、意地悪く。 ソラを見つめた。)

「くっ・・!」

「負けた・・っ。」

(ソラの中にある、夏樹に対するライバル心は、今もあり。 ソラの肩を震わせた。)

(実際は、勉強に追いつけない夏樹に、静乃や、千波が。
付きっ切りになり、宿題を見てくれたのだ。)



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