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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-34


(束の間、皆は二人の様子に微笑んだ。)

『みんなの笑顔を見ていたい。』

(夏樹は、ソラとの冗談に笑いながら。)

(紺色の瞳に、涙を浮かべた。)

『君の傍にいたい。』

(夏樹の隣には、紫苑が居た。)

『痛みは消えない。』

『青葉・・。』

『それでも、僕等は。』

『前に進んで行くんだ。』

(一粒の“時の欠片”を前に、皆の心は、熱く。
燃え。 瞳に熱がこもった。)

『悲しみに暮れてしまいそうな心を。』

『皆で支え合った。』

「・・・っ。」

(紫苑は、胸が熱くなり。 ティーポットを片手に。
扉に向かった。)

「お代わりを入れて来るね。」

(紫苑は部屋を出ると。 そっと、涙を拭った。)



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