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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-40


(ミイも異変を感じ。 廊下へ、窓の外に視線を上げた。)

「ソラ!」

ガタッ

(ソラは立ち上がり、ミイも廊下に出た。)

「はぁっ。」

「どこだ。」

(ソラは、窓に身を乗り出し。 気配を探った。)

ヒュオッ・・

(気配は、太陽差す青空の上から流れ。)

(ソラは、水色の瞳を凝らした。)

(気配は、風見市の上空に現れ。 見晴らしの良い、風見ヶ丘の校舎の二階に居るソラは、
街全体を、見下ろした。)

(桜ヶ丘の上にあるアパートsnow dropと、反対に位置する、
風見ヶ丘からの景色が、美しい。)

(遠く望む海岸線に、灯台が見える。)

(そこは、夏祭りが行われた場所だった。)

(街並みの向こうに、広がる。 風の丘草原に、目を向ければ、
彼方に、幾つも連なる。 風力発電の白い風車が、立ち並んでいる。)

「!」

(そこは、紫苑がスケッチに、夏樹を誘った場所だった。)



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