HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-44


(校舎では、いつも音々と連れ立っている、取り巻きの女子たちが、
音々の姿を見つけ、迎えに来ていた。)

「音々〜♪」

「始業式はじまっちゃうよ〜v」

(女子たちは、いつもクールな音々のファンで。 嬉しそうに、周りを取り囲んでいた。)

「・・っ。」

(音々は、不機嫌に、眉根を寄せ。 いつもの自分を保とうとした。)

「変な奴に絡まれてただけ。」

(言い捨て、乱暴に。 下駄箱に靴を投げた。)

「あ〜、あれ。」

「F組の天野でしょっ!」

「あっは! 水色の髪の。 不良ね!」

(取り巻きの一人が、校舎の外に居る、ソラに向かい指をさした。)

「坂上くんも金髪だけどさっ。 水色は無いわ〜っ。」

「え? わたしけっこう好き。」

「え〜っ!」

「一番は、音々だけどさv」

(女の子たちは、好き勝手呟くと、音々の後を追った。)

「え? 音々、どこ行くの?」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ