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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-48


(音々の足元に描かれた魔法陣が。 音々の怒りを呼び覚まし。
憎しみで包んだ。)

トッ・・

***

「逃がしたか。」

「戻ろう、ミイ。」

(ソラは善の痕跡を掴むことが出来ず、ミイと共に、
教室に引き返した。)

「うん。」

(その様子を。 隠れ家に通じる、異空間通路から、
小学生の姿の、善と理恵が見下ろしていた。)

【ざんねん。 守りの力が強くて。】

【“闇”も居ない地上じゃ。 わたしたちの魔力も、

通じないわね。】

(理恵は、つまらなさそうに、ツインテールの黒髪を揺らした。)

(善は、ばかにするように笑った。)

【・・くっ・・。】

【直に・・、“闇”は起きるさ。】

(第一国の女王、沙羅の力は、善と理恵の行動を狭めていた。 だが善は、
音々に魔法を込めた。)



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