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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-55


「どうして、夢を見せたりしたんだよ!」

「叶えてやれないならっ!

優しくするんじゃない!」

(音々の声は震え。 その目は、怒りで赤く燃えた。)

「・・・。」

(夏樹の表情が動き。 深い紺色の瞳から。
涙が零れた。)

「!」

「中途半端に、手を出したのは、あんたじゃないの!」

「いらなくなったら、捨てるんだから。」

『わたしも、捨てられたんだから。』

「鍵の持ち主、FOTのVIP、あんたの命は、さぞ価値があるんでしょうね?」

「弱い者を救うふりして、あんたは、

青葉を救えなかったじゃない・・!」

「何様のつもり?

とっとと、消えて!!」

「あたしの・・!

あたしの友達を返して・・!!!」



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