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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-58


(音々は、静乃の優しさを振り払い。 廊下へ飛び出した。)

「音々!」

(騒ぎに駆け付けた、麗が、音々を案じて、追いかけた。)

「・・っ。」

(麗は、去り際。 騒動の中心に居る、夏樹を見た。)

(静乃は、皆をなだめ。 夏樹に近づいた。)

「目に見えることだけが、真実では無いの。」

「自分たちで、判断するのよ。」

「感情に、惑わされないで。」

「良いわね。」

(静乃の瞳は、疑い無く、夏樹を信じていると。 クラスメイトには分かった。)

(不安は残ったが。 皆、それぞれの胸に秘め。)

(教室を後にした。)

「夏樹くんは、少し休んで。」

「それから、教室においでなさい。」

(静乃は、夏樹と紫苑を保健室に促し。 佐織が付き添いを申し出た。)

「付いて行くわ。」

(静乃は頷いた。)



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