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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter105 『風と共に』 105-60
(国会議事堂に踏み込んだ、勝は。 国が作り上げた牢獄を、
映し出していた。)
「“闇”か・・。」
(次に捉えていたのは、恐ろしい“闇”の黒い波。)
(勝は、机上の破壊されたカメラを見て。 癖づいた髪の頭を、
乱暴に掻いた。)
「ふぅ〜・・。」
(煙草をくわえ、大きく煙を吐くと。)
(勝の考えは決まった。)
「“黒い扉”の先に閉ざされているもの。」
「“闇”」
「守る手立ては、FOTだけだ。」
(勝はその姿を捉えたいと思っていた。 真実を明かしたい想いと、
好奇心が、勝を動かしていた。)
「石垣が手を打つ前に。」
(石垣が簡単に、野望を諦めるとは思えなかった。 石垣は、もはや正気を失っている。)
(異国の能力者に操られ、どんな報復に出るか、分からなかった。)
「敵も、情報を操るだろう。」
「真実を捻じ曲げる。」
(勝は、鋭くペンを握り、原稿を書き上げた。)
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